働く女子の「カワイイ」演出手法から学ぶ,コミュニケーションにおける4つの重要テクニック・前編

キューティーハニー』における早見青児のように,女性の変身ぶりに舌を巻いた経験がある男性は多いのではないでしょうか。声色,身ぶり,表情,姿勢,服装などをバリエーション豊かに使いこなす女性の表現の技術を学びとるというアイデアは,コミュニケーションスキルの向上におおいに役立つはずです。今回は,http://escala.jp/jyoshi/2008/11/post_252.htmlを題材に,考察を進めていきます。
高いコミュニケーション能力は就職活動においてもっとも学生が求められる要素と言われています。しかし,コミュニケーションがなにを指すかは語る人によって千差万別のようです。多くの人にとって,茫洋とした,つかみどころのないものになってしまっているのが,コミュニケーションという言葉ではないでしょうか。この記事では,生活のなかでよく見られるコミュニケーションの技術について考察することを通して,コミュニケーションに対する理解を養っていきます。

http://synthtwins.deviantart.com/art/Afterglow-66927997

言外の表現,まずは,目の演技を意識する

「とりあえず、上目使い」(27歳/ウエディングプランナー
「好みの男性とお話するときは、なぜか反射的に上目使いになってしまっています。しばらくすると、無意識に目を見開いて上目使いをしている姿にハッと自分で気づいて、恥ずかしくなってしまうんですけど(笑)」

女性の豊かな表現力の源は,言葉による表現より,むしろ言葉によらない表現です。そのなかでも目が伝えるメッセージは重要な要素のひとつです。人が相手の表情を読み取るとき,目元には多くの注意が集まります。自分の目から相手にどのようなメッセージが伝わっているかということに気を配れば,より効果的な意思の伝達を行うことができます。

共有しているイメージを利用することで,効率的に意志を伝える

「怒ったとき、ホッペタをふくらませ、『ぷんぷん』」(26歳/接客)
「彼氏や親しい人の前だけですけど、ちょっと怒った時にホッペタをふくらませて『ぷんぷん』って言うんです。高校生くらいのときに、カワイイと思ってやり始めたら癖になっちゃって。この前彼氏に『その癖、いい加減やめた方がいいと思う』と言われてしまいました……(笑)」

人が他者と意思疎通を行うときには,互いに共有している知識が利用されています。頬をふくらませて怒りを表すという行為が,「カワイイ」ことを表現するときに有効と考えられるのは,マンガなどの媒体を通してイメージが共有されているからです。相手と自分のあいだにどのような共通する表現の文脈があるのかを理解して,意思の伝達に取り入れることによって効率を高めることができます。また,共通基盤を使ったコミュニケーションは,多くの場合,互いに心地よさをもたらします。

働く女子の「カワイイ」演出手法から学ぶ,コミュニケーションにおける4つの重要テクニック・後編

後編では,「メールで、文章の最後に『ぽょ』と付ける」,「ゆっくり食べる。お酒はカシスオレンジ。」をヒントにコミュニケーションの重要テクニックについて考えます。